フリーダム・フィンガーピック派だった私が、アラスカピックに乗り換えた理由について語る!!
昨年のブログ記事にて、フリーダム・フィンガーピックの有用性について語っていた私ですが、しばらく使用してる中でメリットも感じつつも問題点もいくつか見えてきました。そういった点も踏まえアラスカピック適用について再考し、この度乗り換えることにしたので、その理由について語りたいと思います。
フリーダム・フィンガーピックについて
昨年フリーダム・フィンガーピックに出会ってから、半年ぐらいかけて使用してみたので、メリット・デメリットに分けて感想を述べます。
当時、フリーダム・フィンガーピックに出会った際に綴ったブログ記事はこちら。
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フリーダム・フィンガーピックのメリット
■ 指や爪への負担が少ない
私はハードロック系のギタープレイがメインです。そのため、刻み系のリフでは強めにピッキングすることもあり、爪も頻繁に欠けたり、変形してしまいます。その一方で、爪を使用するフィンガーピッキングスタイルでは、爪のほんの少しの凹凸でさえシビアにサウンドに影響するため、その両立に長年苦しんできました。
このような私の抱える問題点に対し、フリーダム・フィンガーピックは爪の形状に関係なく、気軽に装着し、いつでもフィンガーピッキングスタイルのプレイが楽しめることから、私の強い味方となりました。
フリーダム・フィンガーピックのデメリット
■ 隣接する弦に振れやすく、バズノイズが発生する
■ 演奏している間に微妙にズレてくる
フリーダム・フィンガーピックは指に被せる形で装着する仕組み上、厚みがででしまうため、ピッキングする際に隣接する弦に当たってしまい、ノイズが発生します。これは練習次第で改善は可能ですが、どうしても指の動ける範囲に制限が出てくるため、表現含めて難易度が上がることは間違いありません。私自身も慣れるまで練習を重ねましたが、少し気を抜くとノイズが発生し、コントロールし切れない状態から抜け出せずにします。
また、もう一つの大きな問題点が、演奏中に指から少しずつ装着位置がズレてくるということです。音色や演奏性にも影響が出るため、見過ごせないポイントかと思います。フリーダム・フィンガーピックは指に被せ、ホルダー部分で固定しているだけなので、完全に固定することは設計上困難と言えます。フリーダム・フィンガーピックそのもののサイズダウンによりホールド力アップは可能ですが、ホールド時の圧力が強すぎるとストレスになりますし、バランス取りは難しい印象を受けました。
アラスカピックについて
その昔、アコースティックギターでのソロギタースタイルに興味が持った際、アラスカピックのことを知ったのですが、よく理解もしないまま金属製のものをチョイス。結果として全く使いこなせずに悪い印象だけ残っていました。
上記の通り、フリーダム・フィンガーピックの問題点を解決する手立てを調べているうちに、プラスチック製のアラスカピックが候補となったため、改めて検討してみました。
アラスカピックのメリット
■ 爪を利用して、指にしっかり固定できる (ズレない)
■ 加工しやく、音色を整えやすい
まず感じたことが、フリーダムピック対比で硬めの音が出ます。その理由はおそらく“ピックそのものの厚み”にあると感じました。フリーダム・フィンガーピックは爪に対して厚みがあり、先端を丸く加工するとアタック感がなく、太い音が出ます。一方のアラスカピックは爪に似た厚みであり、爪と同じような形に整えれば、適度にアタック感のある音を狙うことも可能となりました。
また、フリーダム・フィンガーピックとは異なり、アラスカピックは爪と指の間に挟む込む形で固定するため、位置ズレしづらい事に加え、いつも同じ位置・同じ角度で装着できる点も優れているポイントだと思います。この事で、いつも同じ状態でピッキングすることが可能となり、演奏時もズレを気にせずプレイできるようになりました。さらに、フリーダム・フィンガーピックでは躊躇していた強いピッキングやアポヤンド奏法も思うように演奏できるため、表現が広がったように思います。
フリーダム・フィンガーピックのデメリット
■ 爪と指に軽微な負担がかかる
デメリットとして挙げてはみたものの、二つとも大きな問題ではありませんが、何かの拍子に爪がかけてしまった場合など爪の状態が不調の場合は演奏に支障が出ます。こういった点では、爪の状態に左右されないフリーダム・フィンガーピックに分がある言えます。
アラスカピックで演奏してみた!
それでは、プラスチック製のアラスカピックで演奏してみましたので、演奏曲やレコーディング環境について簡単に触れたいと思います。
今回取り上げた曲について
今回取り上げた楽曲は、Muriel Anderson (ミュリエル・アンダーソン) の『Arioso』。彼女はアコースティックギターマガジンでもコラムを持つ人気女性ギタリストで、National Fingerpicking Guitar Championship で女性として初めての優勝者となったことで知られています。クラシックギターをメインとするスタイルですが、過去の名曲のみならず自らも作曲し、クラシックやカントリー、ブルーグラスと幅広い音楽を美しいメロディで奏でる優れた作曲家です。
Ariosoはクラシック音楽のような優美なメロディを持つスローテンポの楽曲なので、私のようなビギナーでも何となく弾けた気になりますが、その表現は奥深く、まだまだ弾けてると言うには程遠いレベルです (精進します)。
レコーディング環境について
今回はクラシックギターをマイクで収音する形式で録音しています。アコースティックギターをマイク収音する際は、サウンドホールの真正面を避け、斜めから狙うことが主流と言われます。今回私が使用するクラシックギターの収音においてはサウンドホールの正面の方がキラッとした高音がしっかり録れるように感じたため、正面からホールを狙ってコンデンサーマイク (sE Electronics x1) とダイナミックマイク (SHURE SM57) の2本で録音してみました。
アラスカピックの印象
上述していますが、フリーダム・フィンガーピックに比べて、アタック感もあるサウンドが特徴です。そのため、こもった音になりやすいクラシックギターでも、キラッとした音が演出しやすいと思います。また、ピッキングの自由度も高く、ピックのズレを気にせず力強く爪弾けるところもストレスがなくて気に入りました。
最後に…
昨年はフリーダム・フィンガーピック最高!と言っておきながら、現在はアラスカピック最高!と言っている私です。来年はまた違うこと言ってそうですが、常に自分に合った演奏スタイルを探求し続けたいと思っています。おすすめのアイテムがあれば、SNSなどを通じてコメントいただけると嬉しいです。