ポップガード比較! STEDMAN vs. sE electronics

STEDMAN vs sE electronics_ポップガードの正しい使い方 REC実験室

 

こんな感じの内容です!

ポップガード2種を比較しつつ、ポップガードの正しい設置方法、使用方法を習得しよう!!

YouTube動画でも、その効果が多く紹介されているポップガード。今回は違う切り口でポップガードの効果を検証してみたよ。

特に“sE electronics製 ポップガードって、ロゴがある面をマイクに向けるのが正解だよね” と信じている方は是非一読ください。

私はロゴ面を歌い手に向けることを強く推奨します!!!

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ポップガードとは??

“ポップガード” とは、レコーディング風景でもよく見かける、コンデンサーマイクの前に設置されている黒いフィルターです。

ポップガードは “ポップスクリーン” “ポップフィルター” 等様々な呼び方がありますが、日本ではポップガードがよく使われている名称かと思います。

まず、このポップガードがコンデンサーマイクを中心に使用される理由について説明します。

■ 吹かれノイズの低減
■ マイクの保護

■ 吹かれノイズの低減
コンデンサーマイクはダイナミックマイクに比べて繊細に音を拾うことができます。その一方で、歌い手の口より発せられる息がマイクに当たる音さえも拾ってしまい、それがノイズとなります (これを一般的に “吹かれノイズ” と呼びます)。ポップガードを使用することで、マイクに向かう息の方向を変えたり、カットしたりすることで、このノイズを低減するというのが主な狙いとなります。

■ マイクの保護
コンデンサーマイクは非常に繊細な作りになっており、水分などにより故障することもあります。コンデンサーマイクは高価であることから、長く大切に使っていきたいですよね。

そんなコンデンサーマイクの敵が “口から発せられる水分”。つまり、息や唾液が該当します。歌い手とマイクの間にフィルターとしてポップガードを介することで、そういった水分によるマイクへのダメージを軽減できるという訳です。

ポップガードの種類と特徴

ポップガードは大きく分けて二種類あります。そして、その大きな違いは素材です。

■ ストッキング (布) タイプ
■ 金属メッシュタイプ

一つ目のストッキングタイプは、ストッキング素材のスクリーンが歌い手の息をブロック、音だけ通過させようという製品です。しかしながら、ストッキングを通過する際に高域が削られ、音質・声質も大きく変化してしまいます。

一方、金属メッシュタイプは、声の音は通し、息の方向を変える作りになっています。そのため、ストッキングタイプに比べて素直な音質でレコーディング可能、かつ吹かれノイズを軽減することができることが知られています。。

今回は、金属メッシュタイプのポップガードが、どのように息の方向を変化させるのか実験してみました。
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ポップガード比較するよ!

金属メッシュタイプのポップガードの中でも広く使用されている以下の二種で、ポップガードの効果を検証してみたよ。

■ STEDMAN PROSCREEN 101
⇒ 言わずと知れた業界標準品。プロの現場でも使用されている一品

sE electronics製ポップガードについては “ロゴがある面をマイクに向けるのが、実は正しい使用方法” という意見も、ネット上では多くみられます。

これら2種が、どのように気流の流れを変化させ、吹かれノイズを低減しているのか!? そして、巷で噂の “sE electronics POP SHIELD の正しい向き” について、以下の方法で検証をすることにしました。

① ポップガードをスタンドに設置
② ポップガードとの距離を変えながら、スプレーでガス噴射 (息と見立てて) ※
③ ポップガードを通過する気流を観察

※ 今回用いたスプレーはデオドラントスプレーの王道 “Ag DEO24” 小型タイプです。消臭も期待できるかもしれませんね…!?

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検証!!正しいポップガードの使い方

検証結果を動画にまとめてみました。結論は以下の通りです。

■ STEDMAN PROSCREEN 101
下方45°方向に気流を変化させることで、マイクに直撃を避ける。
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■ sE electronics POP SHIELD
上方45°方向に気流を変化させることで、マイクに直撃を避ける。
⇒ ロゴがある面をマイク側に向けることで、STEDMANと同じく下方45°方向に気流を制御できるものの、通気性が落ちる印象。

基本的にはマイクのダイヤフラムに対して正面に向け、マイク本体に対してポップガードのメッシュ部分が平行になる様に真っ直ぐ設置しましょう。これだけ守れば使用上問題ないと思います。また、気流はおよそ45°の角度で下方 or 上方に変化しますが、ポップガードとマイクの距離が近すぎる場合は、息がマイクにも届いてしまう可能性がありますので、ポップガードとマイクの間には一定距離 (5cmで十分) を設けることが好ましいです。

また、ポップガードが上下にずれてしまったり、角度が変わってしまうと、気流がマイクを直撃する懸念があるので、歌録りの前には必ずポップガードの位置を調整しましょう。

sE electronics製 POP SHIELDの取り付け方法について考える

巷で “ロゴがある面はマイク側に向けるべき” との意見が多くみられますが、個人的にはメーカーが製品画像でも示している通り、ロゴがある面は歌い手に向ける様設計されているように思います。

上記動画を見ていただければ、ロゴをマイク側に向けて設置した場合は、気流がポップガードに遮られ、通過するガスの量が少なくなる傾向が見てとれます。音を素直にマイクに届けることが強みの金属メッシュタイプのポップガードを採用しているのに、敢えて音や息がポップガードに跳ね返りやすい方向をチョイスするのも不自然ですもんね。

また、sE electronicsといえばリフレクションフィルター!と言っても良いほど、代表的な製品として認知されていますよね。つまり、マイク下方にジョイント部分を有するリフレクションフィルターとの併用を想定しているのであれば、気流を上方に逃がすというのは、設計としてはスマートなように思えます。

sE electronics製ポップガードのロゴ面をマイク側に向けている皆様、是非再考お願いします!

その他スペックについて

音をダイレクトにマイクに届ける上で重要となるのが、金属メッシュの “メッシュサイズ” だと思います。そういった点ではメッシュサイズが大きいSTEDMANが有利ではないかと思います。

下の画像はポップガードを通して、本ブログのロゴを観察したものです。
STEDMANの方が、sE electronicsに比べてロゴが見えやすいですよね (つまり、光も音も通りやすい)。

一方で、面積が大きく守備範囲が広いsE electronicsは、様々なタイプのマイクに適用可能で、口からの湿気や唾液による汚染を防ぐのに効果的です。また、エッジ部の仕上げもキレイで衣服等に引っかかる恐れがないという意味ではユーザーフレンドリーと言えます。

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でも、一番大事なのは…。

もちろん大事なのは音への影響、実際の吹かれノイズ低減効果ですよね。その点においては、差は極めて小さく、両方とも優れた製品です。予算と相談の上、上記特徴を元に好きな方をチョイスして下さい。

ちなみに、ポップガードにAg+ DEOを吹きかけると、なかなか落ちないから要注意!!!
(そういえば、金属製ポップガードは水洗いできて、清潔を保てるのも強み。)

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